これまで、およそ40年間、営業、仕入、経理などの各職種、そして、総じては経営管理と、日本と海外の中小企業の仕事全般に関わってきました。中小企業と言っても、社長一人の会社から、従業員150名ほど、売上では、年数百万円から年35億円くらいの会社で、比較的小ぶりの会社ばかりです。
あくまで、実務者のひとりとして、いろいろな業種の職種業務に対応してきましたが、どの仕事に携わっていても思うことは、目指す姿を思い描ける職場には活気と探求心があり、どこへ向かおうとしているのかも、他の人の仕事、ましてや、自分の仕事の結果や成果も分からない職場は、どんよりとしていたり、ただひたすら忙しいだけの毎日が続いているということです。どうして、そんな差が生じるのかは、気づけば何ということもないことですが、フツーの毎日の思考と行動にあります。
体感ですが、新卒か中途かに関わらず、新しく入社した社員が、半年後、1年後にどう変わるかを見ると、その職場の大要を理解するバロメーターになるように思います。新入社員はいわば赤ちゃんであり、子供のようなものです。子供は先任者や先輩という親をみて育ちます。人を採用する時、その個人の素質や能力を推し量ることはどこでもすることですが、それらがどうあれ、数か月、数年後、その人を見れば、その職場のレベルや体質の大枠は誰の目にも明らかになるものです。
「活気と探求心」がある職場、「どんよりとしていたり、ただひたすら忙しいだけ」が毎日の職場、筆者は、年を取った今でも、前者のような環境を求め続けています。そして、そう思う人の後押しも、できる限りしていきたいと思うのです。
Excel活用プロモーティング
小ぶりの会社や事業所には、大がかりなシステムやIT専門の部門なんかはありませんが、どこでも、と言うか、仕事をする人なら誰でも、毎日使うPCにExcelを持っていると思います。Excelをデータベースとして活用して、実務に便利なしくみを作成し運用して下さい。
- 今やほとんどのPCでExcelが使えるので、余計な資本投下は無用。
- いつでも、誰でも作れるExcelデータベースを、実務の運用、評価に活用。
- データベースの蓄積、評価と改善の蓄積。
必要なデータを抽出するしくみが作れます。
- データを年月で検索
- データを売上額で検索
- 一部の情報だけで検索

外貨記帳の簿記のしくみも作成できます。
- JPY、USD、IDR、3種類の通貨建て取引を記帳する例。

- 通貨ごとの元帳データ。

業務の集合が経営ですが、業務にしても経営にしても、数値の裏付けのある評価や予測が、誰にも理解しやすいやり方です。誰にも分かるということが、共感や共通意識の構築の基礎となります。
VPDCAプロモーティング
「PDCA(計画、実行、確認、改良)」と聞くと、では計画作りから…と思ってしまうのですが、計画は、目指す姿、つまり、何のためにというところがハッキリしないと作りようがないものです。「売上なんぼ!」という計画があるなら、「こうするには、なんぼ!要る」という、目指すものの理解を必要とします。


過去の延長線として未来を観る(上左図)という考え方があると同時に、未来へ続く今を見つめることから始め(上右図)、必要な行動や環境などを総ざらい考えるという考え方もあります。