Access多通貨簿記アプリケーション(AIBA)

AIBAメインスイッチボード:日本語
AIBAメインスイッチボード:日本語

自作多通貨簿記を行う思いと割り切り

  • 取引通貨そのままで仕訳入力して、財務会計だけでなく、経営会計にも使えるデータを蓄積したい
  • 誰でもデータの流れや意味が良く分かる簿記のしくみにしたい
  • データを日本に送るため、日本語でも表示できる簿記であってほしい
  • 会計通貨値と実際の取引通貨値の両方を、いつでもすぐ照合できるデータを整えたい
  • 記帳業務確認をできるかぎり、シンプル簡単にしたい
  • 正式な財務諸表などは顧問会計士事務所で作ってもらうのだから、社内では作らない
  • 社内で利用するのは、仕訳と元帳、そして試算表のデータだけで良い
  • 基礎データから臨機応変にExcelで各種資料を作るようにして、少々の手間は受け入れる

何より、本業には直接関わりのない会計ソフトや簿記ソフトに、何十万円も、何百万円も費用をかけられないという小企業の事情がAIBAを制作し、運用するきっかけとなったのでした。

多通貨簿記とは

ここでいう「多通貨簿記」とは、いくつかの種類の異なる通貨で発生する、実際の取引通貨の値を、そのままで仕訳入力し、Accessデータベースで、取引通貨値と財務会計通貨値の両方を一緒に蓄積、運用する簿記のことを意味しています。

AIBAは、インドネシアルピアの財務会計データを蓄積しながら、日本円、米ドル、インドネシアルピアで発生する取引を、それぞれの通貨の値のまま仕訳入力するしくみとして制作されています。データベースの中身一部を修正、改造することで、タイバーツ会計、マレーシアリンギット会計、ベトナムドン会計などに対応する、多通貨で発生する取引通貨値そのままで仕訳する簿記として利用できるはずです。

実務のために制作されたAIBA

コンピューターシステムを制作する人々を「システム屋」、そのシステムを業務のために使う人々を「実務屋」と二分して発想することがあるようです。AIBAは、実務屋が自分の業務のことを念頭にしながら、小さな海外企業を運営することになった、ひとりの実務屋自身が制作したアプリケーションということになります。

多通貨簿記を行う想いと割り切りの通り、多通貨を扱う簿記のしくみとしては、こうあって欲しい、あああって欲しいという想いは多々あった訳ですが、いかんせん、システム屋でない者が自分自身で、Accessを使って制作せざるを得ません。システムやAccessそのものの知見の限界から、VBAなどプログラミング語を扱うことができず、あくまで、Accessの基本機能を利用した作りとなりました。

しかし、それであるが故に、誰にもデータの流れが良く解るようになってくれたと、負け惜しみと自画自賛を含みながらも実感します。

同じように、会計専門家を「会計屋」、会社運営や会社業務を行う人々を「実務屋」と考えてみると、そもそもが、多通貨で発生する取引通貨の値そのままで仕訳をしたい・・・などという発想自体が実務屋の所以であり、会計屋の発想する簿記とは大きく異なるものになりました。

貸借対照表も損益計算書も作らない、作れない簿記アプリとは、システム屋、会計屋から見れば笑止千万なものに過ぎないでしょう。しかし、実務屋にとって、守るべきルールはしっかりと守りながら、自分自身の目的にも役立ち、使いやすいものが良い道具と言えます。

取引通貨値と財務会計通貨値の照合、取引通貨値による残高確認がすぐにできるようになることで、簿記によって制作される会計数値を、経理や専門家だけにしか分からない数値としてでなく、自分たちのものとして、より実感を持って読むことができます。そのことが、会計屋との相談の際に、もっと心を込めて相談できる大きな後押しとなってくれます。

AIBAの特徴

メインスイッチボード

表示を日本語・英語・インドネシア語の3言語の切り替えができます。

仕訳

仕訳入帳の例

  • 仕訳明細欄は、1行に借方か貸方のどちらか一方だけの値を入力
  • 実際の取引通貨の値そのままで仕訳明細を入力
  • いくつかの登録通貨種の値で、複合仕訳可能
  • 該当為替レートを同時に表示、目視確認
  • 入力値の財務会計値を同時に表示、財務会計の貸借バランスを確認

仕訳明細確認の例

  • 入力日の期間を指定して仕訳明細表(=仕訳日記帳)を出力
  • 勘定科目が借方発生か貸方発生か、該当為替レート、会計通貨値など全てを表示
  • 会計通貨値の貸借の合計に差異がある場合に注意記号(<>)を表示

取引通貨値の月次データ

取引通貨値の月別貸借と残高のデータ例。

  • 月別、勘定科目別、通貨別!、借方・貸方合計と残高を表示
  • 為替レート変更で残高調整する時、通貨別銀行口座残高を確認する時など、この取引通貨、つまり、実際の通貨値による残高表と現実のあり高などとを照合

どういうものか、実際にしてみて、使ってみて、評価してもらえます。このサンプルデータベースを提供しますので、問い合わせからご連絡下さい。