
Excel外貨記帳簿記データベース(EFCB)の仕訳作例は、上図のような一覧です。項目名が多く右長の表ですが、運用の際に入力するのは、赤枠内だけです。実際にあった取引の通貨と値のまま記帳すると、その他のセルには、それぞれの数式の結果が表示されます。
EFCBの仕訳例
上図先頭行から3行について、「4/3、銀行AのUSD口座からUSD 10を引出し、当日のレートでルピアに換金して、IDR 155,000を受け取った」という取引を仕訳記帳の例として、仕訳の概要を紹介します。
「仕訳日」と「コード」を入力

まず「仕訳日」に取引の日付を入力し、「コード」に打つと、「科目」シートから、コードに該当する「科目名」、「対損」、「借貸」の値が表示されます。
作例の「科目名」という項目は日本語であるわけですが、運用の際には、英語やローカルの言葉で表示させることがあります。科目名が英語やインドネシア語表記になっていても、図例のように、貸借対照表勘定科目であり、借方発生の科目と分かるように、「対損」、「借貸」項目を表示させていますが、無用であれば、非表示にして運用します。上図では、D列、E列が非表示になっていますが、D列には英語の「Account title」、E列にはインドネシア語の「Nama akun」が表示されるようになっていて、勘定科目を言語をすぐに入れ替えられるようになっています。
「通貨」と値、「備考」を入力

「通貨」項目に移動、表示されるドロップリストボタンから、取引に該当する通貨の種類を入力。「IDR」などと直接入力することもできます。

取引の値をそのまま入力。現金の増加なので、「借」の欄に「155,000」と入力し、「備考」に簡単に取引の内容を記します。
仕訳で「通貨」という項目を入れて、実際の取引のまま入帳するところが、実務者の発想です。
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